疾患6 解離性障害

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記憶喪失 多重人格 トランス状態 狐つき

絵になる病気

意識や記憶,自己同一性,知覚などが途切れたり,失われたりすることが主な症状である疾患がここにまとめられている。ショックな出来事のあとの記憶喪失や映画などで話題の多重人格,宗教場面で見られる憑依現象・狐つきがこうした例である。インドネシアのアモクのような”文化依存症候群”もこの中に含まれる。しばしば映画や小説の題材になるが,精神科を受診する患者の中では比較的まれである。解離現象は特定の文化や宗教集団の中では正常と見なされる場合がある。系統的な疫学的データがなく,研究者の主観や態度によって症状が左右されるため不明確な事柄が多い。

解離性健忘(心因性健忘,記憶喪失)

氏名などの重要な個人情報を含む広範囲の記憶を思い出すことができなくないことを言う。通常は強いストレスを伴う出来事に関する記憶を思い出すことができなくなる。個人史を振り返って思い出すときに思い出せない空白の時期があるという訴えがある。まれには戦時中などの強いストレス下での突然の記憶喪失という形をとることもある。解離性健忘を持つ人は催眠や誘導にかかりやすい。

解離性とん走

家庭あるいは普段の職場から突然,周囲の人には予期できない形で放浪に出るもの。同時に過去を思い出せなかったり,氏名などの個人情報が混乱していたり,まったく別人として振る舞ったりする。

解離性同一性障害(多重人格障害)

 二つあるいはそれ以上のはっきりと他と区別できる同一性あるいは人格状態が存在しており,それらが繰り返しその人の行動を制御し,通常の物忘れでは説明できないような重要な個人情報の早期困難を伴うもの。診断頻度に高い地域差・医師の個人差がある。

離人症性障害

 自分の精神家庭あるいは身体から遊離しているという持続的あるいは反復的な感覚と正常に保持された現実検討を特徴とする。

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