2012.03 【薬物依存症の治療と支援】 薬物依存と動機づけ面接:精神科20巻3号Pp.268-274

依存症とは
依存症の問題とは何だろうか?はっきりしていることがある。文明があれば依存症の問題がある。プラトンは,18歳以前にワインを絶対に飲んではいけないと言う。旧約聖書は,手に負えない大酒飲みを石で撃ち殺せと命じる(申命記21:20-21)。
DSM-IV-TR(1)による依存症の診断基準の1つに項目(7)がある。
精神的または身体的問題が,その物質によって持続的または反復的に起こり,悪化しているらしいことを知っているにもかかわらず,物質使用を続ける。
ICD10でも同じような基準(6)を設けている(2)。
有害な結果をもたらすことが明白であるという証拠があるにもかかわらず,物質使用を継続すること。これは使用者が実際に害の内容や程度に気づいているか,気づいていたらしいときにも続けていることで明らかとなる.
依存症になった患者は,プラトンに禁止されても,石で撃ち殺されそうになっても使う,ということになる。使えるチャンスが訪れたとき,使った後に起こるデメリットを考慮すれば,使わないのが当然だと常識人なら思うはずの場面で,使う方を選ぶ。普段は常識人のように振る舞い,いざとなれば使う,このような人を見かけると,人は判断力が犯されている,と言う。「後で起こるデメリットは分かっている,分かっていて使うのだ,自分の体を害するだけで他人には迷惑をかけていない,それで何が悪い?」と言う使用者もいる。害が誰から見ても明らかなときでも,その害を無視して平然としている人に対して,私たちは,動機づけが足りない,という。
血中に存在する薬物によって脳が直接影響を受けている場合を除いて,乱用も含めて依存症とは物質使用者本人の判断や動機づけの問題と呼ぶことができる。
「止めない人」に対する常識的な治療アプローチ
判断や動機づけの問題を抱えた人を見たとき,私たちはどうするだろうか?もっともよく見かけるものは“底つき体験をさせる”である。「別居・離婚,交通事故,破産でもすれば,酒を止めるだろう」と考える。家族が“イネーブラー”(当事者が辛い思いをせずにすむように援助することで,飲酒継続を可能にさせる人)になっているのを止めさせれば良い,と考えたりする。あるいは,酒など乱用性物質の害を教育すれば良い,“患者教育”が必要だ,と思うこともあるだろう。さらには,酒などの止め方が分かっていないから,教えればよい,“スキルトレーニング”が必要だ,と思うこともある。脳の病気だから,向精神薬を処方すれば良い,というのは物質関連障害以外の精神障害なら,普通に誰でも考える治療アプローチだが,残念ながら,物質関連障害に有用だとするエビデンスのある向精神薬は日本の薬局には存在しない。欧米にはNaltrexoneとAcamprosateがある。抗渇望薬と呼ばれている(3)。
いずれのアプローチも,その人の側に問題の原因を帰属させている。考え方をリストに示そう。
1. 否認:気づかない
2. 無知:問題を知らない
3. スキル欠損:何をすれば良いのか分かっていない
4. 抵抗:気づいているが無視
5. 脳異常:脳内報酬系・ドーパミン系の異常
それぞれに対してもちろん対処法がある。
1. 気づきを促す: 気づかせれば,変わる 「γGTPの数字を見て,気づきませんか」
2. 知識を授ける: 十分に知れば,変わる 「アルコールの害を説明しましょう」
3. スキルをつける: やり方を教えれば,変わる 「良い方法を教えます,試してみましょう」
4. 地獄を見せる: 十分に怖がらせれば,変わる 「もし,やらなければ・・・・」
5. 脳を変える:薬を飲ませる
この5つの方法はプラトンの時代からの医学の常識と言っても良い。一方,これでは足りない,というのも常識である。だからこそ,私たちは何千年もの間,依存症と闘い続けている。そして判断や動機づけの問題はアルコールや違法性薬物に限らない。タバコは?睡眠導入剤は?糖尿病の食事療法は?著者個人で言えば締め切りが過ぎた原稿があるとき,この5つを外からもらっても,原稿が進むことはないだろう。5つの全ての方法が揃っていても,うまく行くかどうかは本人の判断や動機づけ次第というは変わらない。
「止めるのは本人次第,だからどの治療でも大差ない」という臨床家の常識
本人の判断や動機づけ次第となると,本人の意志次第なのだから,他人にはどうしようもないと常識的では考える。1~5のやり方をいろいろ工夫したところで変わらない,できることは入院で解毒させることとAAやNA,断酒会のような自助グループに行くように説得することぐらい,行くかどうかは本人次第という考え方である。読者が,依存症の臨床に長年,携わっているとしたら,今まで試してきた治療法はどれも五十歩百歩,心理教育と自助グループだけあれば十分,○○療法には最初から無関心という人もいるだろう。読者が長期の前向きコホートスタディの結果を知っていればなおさらそうだろう。米国のVaillantたちによる60年間のコホートスタディ(4),デンマークでの40年間のコホートスタディ(5)はいずれも,治療を受けたかどうかは断酒転帰に影響を与えないと結論づけた。断酒転帰を予測する因子は,前者では重症度とAAへの継続参加,後者では小児期の判断能力と衝動性だった。
どんな治療も一緒なのか
物質関連障害の治療法はプラトンの時代まで遡れば無数にある。そうした治療を全部まとめて,効果がなかったとしたのが,2つのコホートスタディである。治療法の中には申命記レベルのものも多いが,エビデンスに基づく医療(EBM)を実践するために必要なランダム化比較試験(以下RCT)による検証を経たものも40以上はある。NIAAA(米国国立アルコール研究所)が行ったProject MATCH(6)のような大規模かつ手堅いRCTもある。これは,952人の外来患者を認知行動療法(以下CBT)と12ステップ,動機づけ強化療法(動機づけ面接の応用,以下MET)の3つの治療にランダム割り付けし,12週間治療を行い,1年間の転帰を見たものである。
Project MATCHでは,3つの治療のどれでも同じ効果があった。また,3つの治療のどれがどのような患者にマッチするのかについても答えを出せなかった。いわゆる“ドードー鳥の裁定” (7)になったのである。統合失調症を合併している患者にはCBTが良い,ネイティブアメリカンのような少数民族にはMETが良い,などの傾向はあったが,普通のアルコールの患者については,3つのどれを選んでも大差なく,患者と治療者の好みで選べば良いということになった。では,RCTによる検証を受けたどんな治療でもドードー鳥の裁定になるのだろうか?
アルコール依存症に対する治療のRCTに関する系統的レビューを紹介しよう(8)。48の治療法が評価されているが,その内,評価の高いトップ5と悪いビリ5をFig.1 に示す。縦軸はCumulative evidence scoreを示す。これは研究手法の品質を点数化したものと治療アウトカムを掛け合わせたものである。このスコアが高いことは,研究手法が確実で研究数が多く,アウトカムも大きいことを示す。マイナスのスコアは比較対照群よりもアウトカムが悪いことを示す。もととなるデータは,http://www.behaviortherapy.com/whatworks.htm に公開されている。
挿入Fig.1
この中でトップ10に入る心理社会的介入の中であまり知られていないものについて簡単に説明する。MI(Motivational Interviewing,動機づけ面接)については最後に解説する。
短期介入
ブリーフ・インターベンションと呼ばれるものであり,日本では杠らが紹介している(9)。
CRA(Community Reinforcement Approach,コミュニティ強化アプローチ)
オペラント条件づけに基づく行動療法の一つであり,増やしたい行動に対してタイミング良く適切な強化子を与えるなどの随伴性マネージメントを系統的に行うものである(10)。強化子としては社会的強化子や,メサドンなどの薬物を持ち帰る権利,クーポン券などがある。CRAの応用の1つにCRAFT(Community Reinforcement and Family Training)がある(11)。
読書療法
飲酒のセルフコントロールについて具体的にまとめたセルフヘルプ本を読み,実践することである。Millerが書いた“Controlling your drinking”(12)がよく使われる。
セルフコントロール行動訓練(Behavior Self Control Training,BSCT)
酒量を自分でセーブできるようなスキルを患者に教えるものである。従来,アルコール依存症は後戻りの効かない進行性の病とされ,一度アルコール問題を起こした患者には断酒しか治療の選択肢はないとされていた。しかし,実際にはそうではなく,特にプレアルコホリックと呼ばれる早期段階の患者の場合には,適量の節酒に戻れる場合がある。そうした節酒を目的としたスキルトレーニングであり,国立肥前精神医療センターで行われているHAPPYプログラムもそうしたものの1つである。
効果がむしろマイナスであるもの
ビリ5に入っているものについて解説する。リラクセーションは最初から無効なものとして他の治療法に対する比較対象になることが多い。直面化は治療者が患者に対して意図的な侮蔑なども含めた説得を行うものである。1958年にカリフォルニアで創設された治療共同体であるシナノンで,Charles Dederichが行っていたものがよく知られている。精神療法は精神分析などの内省志向のものである。一般的飲酒カウンセリングは米国によくある民間リハビリ施設などで一般的に行われているカウンセリングである。教育はいわゆる酒害教育として講義やビデオを見せることである。
結果は治療次第
治療のRCTをまとめたこの系統的レビューが意味することははっきりしている。治療には優劣がある。ある治療は最も単純に見える読書療法よりも悪い。どこでも行われているような酒害教育ビデオは効果がない。
知見1 量を増やしても効果は同じ
RCTでは治療の回数,長さは変えても治療転帰は変わらない。Post hoc分析で,治療転帰を予測する因子を調べると,治療期間や治療アドヒアランスは転帰と相関する。Vaillantの報告であるように,長期間AAに通い続けることも断酒と相関する。これが意味することは,治療を長く続けること・長期間AAに通うことは,原因ではなく,むしろ結果だということである。断酒しているからこそ,治療を長く続け,通い続ける。止めるという判断や動機づけが無い患者を長く治療し,通わせ続けても効果はない。
知見2 短く1回でも0回とは大きな違い
患者の判断を変え,動機づけを強めるためにデザインされたカウンセリングであれば,救急救命室で行うようなベッドサイドのちょっとしたカウンセリングは,治療無しと比べると大きな効果がある(13)。
知見4 治療者効果
Millerは56人の患者を読書療法とBSCT,BSCT+リラクセーション+主張性訓練,BSCT+認知行動療法の4群にランダム割り付けし,12週間の転帰をみた(14)。治療は9人の治療者が行った。読書療法を含め,どれでも同じ治療転帰だった。一方,Post hoc分析では,治療者間には大きな差があった。Fig.2にその結果を示す。これはTruaxによる正確な共感のレベルを測定する尺度(15)に従って,治療セッションの様子を評価し,共感度の高い治療者から1~9に並べたものである。
このグラフは,治療者5,8,9による治療転帰は読書療法にも劣ることを示す。患者からみれば,治療者5,8,9と会って話すより,家で本を読んでいるほうがましである。手間もかからない。
挿入Fig.2
Millerはこの結果を見てから,治療法をいじることをやめた。行動療法にスキルトレーニングや認知療法,主張性訓練などいろいろ加えても,結果は変わらない。結果が変わるのは,どの治療者が担当するか?によってである。読書療法の効果はベンチマークになる。どの治療者が担当すると読書療法の効果を超えるのか,その治療者はどんな言動をしているのか?患者とはどんな関わり方をしているのか?を調べるようになった。
動機づけ面接へ
発想の転換
最初に上げた5つの常識的な設題は,問題の原因を患者の側に帰属させ,治療の種類が治療転帰を変えると考えている。確かにRCTとコホートスタディをそのまま読めば,患者の病気が重いから,判断力が悪いから使うのを止められない,治療の有無は転帰を変えず,意味があるのはAAを続ける意思だけ,ということになる。Millerは逆に考えた。問題の原因は,治療者の側にある。治療の種類ではなく,治療者がどのような態度を見せるか,どのような言動をするかによって転帰が変わる,そして意思のように見えるもの,すなわち“動機づけ”は治療者とのやりとりの結果,生じてくるものであり,患者の行動を変える原因ではない,と考えたのである。
医者の常識では“病気が治らなければ,それは患者の病気のせい”であり,“病気が治れば,それは治療のせい”である。治らないとされている病気が治れば,医者が考案した治療の画期的効果だ,として論文に発表する。医者毎に治療結果が違うことを知ってはいるが,それを論文にすることはしない。病気が悪くなったことを医者のせいにする論文はもちろん出てこない。Millerはそれはフェアではない,と考えた。
Motivational Interviewing (MI) 1983
1983年にMillerは初めてMIという言葉を使った。英国の精神療法雑誌に投稿したのである(16)。このときのSummaryから引用する。
Motivational interviewing is an approach based upon principles of social psychology. It applies experimentally verified processes such as attribution, cognitive dissonance, and self-efficacy . Motivation is conceptualized not as a personality trait but as an interpersonal process. It deemphasizes labeling and places heavy emphasis on individual responsibility and internal attribution of change.
Millerにとって当時の米国ではMIの概念は広く受け入れられるとは思えなかった。しかし,イギリスでは広まっていた。1989年,Millerはオーストラリアの国立薬物嗜癖研究所(NDARC)に行き,そこで英国人のRollnickに会い,Rollnickに押されるようにして,本を書き,1991年に第1版(17)が出版された(18)。
現在のMI
現在の英語の定義では“a collaborative, person-centered form of guiding to elicit and strengthen motivation for change”となる。患者の中にある矛盾を拡大し、両面性をもった複雑な感情である“アンビバレンス”を探って明らかにし,矛盾を解消する方向に患者が向かうようにしていく。こうすることによって,患者の中から動機づけを呼び覚まし,行動を自ら変えていく方向にもっていくことができる。クライエント中心かつ準指示的な方法である。
客観的に見れば日常生活行動をすぐに変える必要がある場合でも,患者が必要性を感じているかどうか,さらに実際にやるかどうかは千差万別である。傍目から見てはっきりしているのに知らない振り,分かっているけれどできない,やっているけれど全部無駄,やりたいけれどやりたくない,このような本音と建前があり,裏表があるのは人間の常である。そして,MIは,この矛盾やアンビバレンスこそが動機づけにつながるとみなす。自ら矛盾に気づくことができれば解消したくなる。
MIは善悪判断したり,患者を現実や矛盾と直面化させたり,あるいは,患者の理屈に反駁したりをしない。その反対に,患者の自律性を引き出し,尊重する。患者が屁理屈を述べるならば,その屁理屈を尊重し,興味深く聞くようにする。患者が屁理屈で守ろうとしていることが患者の立場・価値につながり,動機づけを引き出すもとになる。治療者と患者の関係は協同的・共感的である。治療者は患者が述べることに対する鏡のように振る舞う。OARSと呼ばれるスキル(開かれた質問,是認,聞き返し,サマライズ)によって,問題とされている行動の結果として起こる潜在的な問題や過去の経験、リスクなどに対して患者が自ら気づくように誘うことができる。全体像を見せることで,より良い将来を患者が自ら想い描き、それを達成しようとする動機づけを強める。MIの戦略は、患者が自らの行動について違った見方をするようになり,最終的には行動を変えることによって何が得られるかを考えるようになることを目指している。
MIにはクライエント中心的な面と準指示的な面の双方が含まれている。伝統的なロジャース流のクライエント中心療法とは,指示的な面に違いがある。MIは患者が自らを探ろうとするとき,非指示的・中立的に流れる方向にそのまま任せることはしない。アンビバレンスがはっきりと分かるように,理想と現実の間の矛盾が広がるように,そして,それらが行動の変化の方向につながるように,治療者から患者に積極的に働きかける。
人は意図せずして変わる,それが普通である
私的な話で恐縮だが,私の義父は長年のヘビースモーカーだった。妻子が嫌がってもその習慣を変えることはなかった。しかし,初孫が家に来る日を境に何も言わずに,禁煙してしまい,それがいままで続いている。義父の妻子は不思議がったが,義父はそれに何も答えなかった。妻子は“孫可愛さのせいだろう”と片付けた。きっと初孫は自分が原因だと知っているのだろうが,残念ながら当時の初孫が発する音声は泣き声ぐらいしかなかった。
人間の常識の1つが“行動の原因は判断や動機づけである”とすることである。判断や動機づけは広く言えば“意志”ということになるだろう。私たちは意志の力を信じることになっている。意志が物事を決定するかのように振る舞う。つきあう相手にも意志を促す。うまく行かなければ相手の意志のせいにする。普通の人は“あなたの義父は意思を秘めていたのだ”と言うだろう。
人間は言葉をもつ社会性動物だが,動物は言葉がなくても行動する。動物を良く知る人は,自分の行動,態度の一つ一つが相手の行動に与える影響をよく知っていて,問題の原因を相手の意志のせいにはしない。“乳児の泣き声は大人に禁煙して欲しいという意思の表れだ”という文を読んだら,普通の人でもおかしいと思うだろうが,義父の場合には隠れた意思を行動の原因にしても何とも思わない。
最初から今日まで,MIは常識的な意味での判断や動機づけの概念をもたない。動機づけという概念を用いて,患者の心を理解することをしない。ある特定の技法を使えば,患者の問題が治るとも言わない。普通の精神療法とは対極的に見えるはずだ。さらに言えば,MIは常識的な医学モデルとは対極にある。1993年の論文でMillerはMIをこのように形容している。
This approach to client motivation departs radically from traditional “confrontational” methods that attribute denial to personality characteristics of the client, emphasize acceptance of the label “alcoholic,” and conceive of alcohol abuse as explained by personal loss of control.
一方で,RCTによるエビデンスはそんなMIが,普通にどこでもよく使われる精神療法になるべきだと主張している。それは,MIがある特定のやり方によって,習得可能な方法であり,技術レベルを測定できるからだ。指導者から学習し,実際に行い,指導者に技術をチェックしてもらうことができる。その点では動機づけ面接はごく普通の精神療法である。

fig1

Fig. 1 アルコール依存症治療のエビデンス トップ10とビリ5

fig2

Fig. 2 治療者9人による治療転帰

文献

1) Association AP. DSM‐IV‐TR 精神疾患の診断・統計マニュアル. 東京: 医学書院; 2003.
2) WHO. ICD‐10 精神および行動の障害―臨床記述と診断ガイドライン. 東京: 医学書院; 2005.
3) Garbutt JC, West SL, Carey TS, et al. Pharmacological treatment of alcohol dependence: a review of the evidence. JAMA. 1999 Apr 14;281(14):1318-25.
4) Vaillant GE. A 60-year follow-up of alcoholic men. Addiction. 2003 Aug;98(8):1043-51.
5) Penick EC, Knop J, Nickel EJ, et al. Do premorbid predictors of alcohol dependence also predict the failure to recover from alcoholism? J Stud Alcohol Drugs. 2010 Sep;71(5):685-94.
6) Project MATCH (Matching Alcoholism Treatment to Client Heterogeneity): rationale and methods for a multisite clinical trial matching patients to alcoholism treatment. Alcohol Clin Exp Res. 1993 Dec;17(6):1130-45.
7) 原井宏明. コラム①:ドードー烏の裁定「みんな優勝! 全員が一等賞」. 対人援助職のための認知・行動療法―マニュアルから抜けだしたい臨床家の道具箱. 東京: 金剛出版; 2010. p. 32.
8) Miller WR, Brown JM, Simpson TL, et al. What works? A methodological analysis of the alcohol treatment outcome literature. In: Hester RK, Miller WR, editors. Handbook of alcoholism treatment approaches: Effective alternatives (3rd ed). Needham Heights, MA, US: Allyn & Bacon; 2003. p. 12-44.
9) 杠岳文. 【アルコール医学・医療の最前線】 アルコール関連問題への取り組み アルコール関連問題への早期介入プログラム HAPPY. 医学のあゆみ. [解説/特集]. 2007 2007.09;222(9):728-32.
10) Hunt GM, Azrin NH. A community-reinforcement approach to alcoholism. Behav Res Ther. 1973 Feb;11(1):91-104.
11) 岡嶋美代, 原井宏明. 【精神療法・心理社会療法ガイドライン】 技法の各種 コミュニティ強化アプローチと家族トレーニング. 精神科治療学. [解説/特集]. 2009 2009.10;24(増刊):44-5.
12) Miller WR, Munoz RF. Controlling your drinking: Tools to make moderation work for you. New York, NY, US: Guilford Press; 2005.
13) Nilsen P, Baird J, Mello MJ, et al. A systematic review of emergency care brief alcohol interventions for injury patients. J Subst Abuse Treat. 2008 Sep;35(2):184-201.
14) Miller WR, Taylor CA, West JAC. Focused versus broad-spectrum behavior therapy for problem drinkers. Journal of Consulting and Clinical Psychology. 1980;48(5):590-601.
15) Truax CB, Wittmer J, Wargo DG. Effects of the therapeutic conditions of accurate empathy, non-possessive warmth, and genuineness on hospitalized mental patients during group therapy. J Clin Psychol. 1971 Jan;27(1):137-42.
16) Miller WR. Motivational interviewing with problem drinkers. Behavioural Psychotherapy. 1983;11(2):147-72.
17) Miller WR, Rollnick S. Motivational interviewing: Preparing people to change addictive behavior. New York, NY, US: Guilford Press; 1991.
18) 原井宏明. 方法としての動機づけ面接. 東京: 岩崎学術出版; 2012.(印刷中)

2014/12/31予定JIM 9)動悸・息切れをきたす精神科疾患

注意 印刷前の草稿です。引用はお控え下さい。
Question & Answer
Q:積極的な治療を始めるタイミングは?
A:動悸や息切れは発熱と同じようなポピュラーな訴えです。パニック障害としてすぐに積極的な治療を開始するのではなく,1,2週間,何もせず自然経過を見ることが役立ちます。
Keyword:健康不安,回避,認知行動療法,動機づけ面接,ベンゾジアゼピン依存,SSRI
■Case
題名 動悸を訴え内科を頻回に受診する高齢女性
患者:70代 女性
家族歴:数年前に夫が病死
既往歴:特になし
現病歴:生来,社交的で活発。子どもたちは結婚し,独立。夫の死後も元気で合唱団,旅行など,一人暮らしを満喫していた。かかりつけの病院もなかった。1年前,夜間に動悸,息苦しさが突然生じ,近くの総合病院内科を受診した。心電図検査で軽い心室性期外収縮が発見された。その後,動悸と息苦しさを気にするようになり,夜間救急を多いときは週に3,4回,受診するようになった。内科的には期外収縮以外には特に大きな問題を認めない。合唱や旅行を止め,人付き合いも避けるようになった。内科医からは抗不整脈薬とエチゾラムを処方されていた。指示以上に服用することはないが,薬の副作用を気にするようになり,記憶が落ちてきた,認知症になるのではないか,足下がふらつく,転倒するのではないか,と心配ばかりするようになった。様子を心配した息子が不安障害を専門にする精神科医をネットで見つけて転医させた。
治療:
息子と一緒に受診した。本人は精神科を受診したことで,さらに落ち込んでいるようだった。患者は1年前には誰からも好かれ,一人で何でもできる元気な高齢者だった自分が,息子の手を借りなければならない精神を病んだ老婆になったことを苦痛に感じるようだった。そしてもこの先には悪いことしか想像できず,自分の想像がさらに本人を落ち込ませているようだった。本人の健康に対する不安が今の動悸の原因になっているのである。
パニック障害の診断を説明した上で,患者の惨めな気持ちと心配に共感するようにした。そして,精神科を受診したことを是認した。認知行動療法の基本的なツールであるセルフモニタリングを説明し,毎日,自分の心配内容を日記に書かせ,そして日常で不安を感じない時間帯が本人に分かるようにした。外出する前,友人に会う前には不安や疲労を感じるが,その最中には感じることはなく,終わった後はむしろ前よりも気分が良いのである。何か行動する前の不安や心配が患者の行動を束縛していたのである。前医からは特に薬は変更せず,毎週,外来受診をさせることにした。
翌週,セルフモニタリングを書いてきていた。将来,息子たちの荷物になることを心配していた。それを書いたこと,そして子どもたちの幸せを願う気持ちを是認した。同席した息子とも話し合い,現在の問題点として,エチゾラムへの依存,動悸など身体的不調に対する過度の感受性,そして外出などの活動回避があることを共有するようにした。エチゾラムを長時間型のベンゾジアゼピンに置換し,SSRIの一つであるサートラリンを開始することにした。
1ヶ月後には,救急受診をしなくなり,もともと行っていた合唱団や旅行を再開するようになった。
■JIMノート1 パニック障害
心臓神経症やダ・コスタ症候群,自律神経失調症,不安神経症と呼ばれていた疾患群の中で,特に不安発作と広場恐怖に注目して概念化した診断である。認知行動療法とSSRIなどの抗うつ薬で長期予後が改善できることがはっきりしている。一方,プラセボ反応も高い。適切な心理教育だけでも改善することがある。
■JIMノート2 健康不安
疫学の概念に疑陽性と偽陰性がある。健康不安とは疑陽性に惑わされる病気である。癌ノイローゼ,機能性胃腸症など検査を繰り返し,大丈夫と言われても自覚的な異常感覚に惑わされて,受診を繰り返す。この一群の背景にあるのは自分自身の健康維持に関するこだわりである。心気症とも呼ばれる。生来健康で病院とは無縁であったことと些細なことを大きく捉えやすい不安感受性が原因になる。健康不安は高齢になるほど有病率が高くなる。
■JIMノート3 ベンゾジアゼピン依存
エチゾラムは半減期が6時間と短いベンゾジアゼピンである。短半減期のベンゾジアゼピンを常用すれば,依存を形成し,止めようとすると不快な離脱症状に苦しめられることになる。高齢者では転倒のリスクがある。即効性と安全性の点では有用だが,使用には慎重さが必要である。
■JIMノート4 SSRI 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)
即効性がないが,それは心理的依存を形成しないことも意味する。不安感受性を下げることができ,併用薬の問題をクリアできれば,高齢者に長期服用させても問題は少ない。積極的な薬物療法を行うならばSSRIが第一選択になる。
■One more JIM
Q 精神科専門医を紹介するタイミングを教えてください。
A 二つ問題がある。精神科受診の動機づけと専門医探しである。
患者は自分の問題は体の問題であり,己の心の問題ではないと信じて受診してきている。そのような患者にとって自分の問題を心の問題と認識し,精神科を受診することはコペルニクス的転回に等しい。患者に対して「精神科に行け」と説得することは逆効果を生む。医原性のベンゾジアゼピン依存症を作らないように気をつけながら,患者の考えが変わるタイミングを待つことが一番良い。
精神科・心療内科を標榜するクリニックはこの十数年で増加している。一方,精神科医ならばどれも同じというのは大きな間違いで,特に不安障害や認知行動療法に関しては医師の間のバラツキが大きい。心気症や強迫性障害については一度も治したことがないという精神科医は普通である。認知行動療法についても本で読んだことがある程度の精神科医が大半で,認知行動療法で患者を寛解・治療終結にまで持って行ける医師は極めて珍しい。大半の精神科医の治療はベンゾジアゼピン系薬物を投与するだけである。精神科・心療内科という標榜科も医師の見分けには役立たない。
自身が行った実際の治療成績についての論文を書いている精神科医であれば信用できるだろう。また認知行動療法を専門にしている心理士への紹介も役立つかもしれない。ただし,心理士は精神科医以上に玉石混淆である。民間資格の“臨床心理士”の大半は伝統的なロジャーリアンカウンセリングや精神分析などをしており,認知行動療法を実践した経験がないことにも気をつけてほしい。

文献
原井宏明. (2010). 対人援助職のための認知・行動療法―マニュアルから抜けだしたい臨床家の道具箱. 東京: 金剛出版.
パニック障害の患者を取り上げ,患者によかれと思って行った治療が医原性の慢性化につながる場合と,エビデンスに沿った認知行動療法と薬物療法が社会復帰につながる場合とを並列して示している。
原井宏明. (2012). 方法としての動機づけ面接. 東京: 岩崎学術出版.
動機づけ面接に関する概説書である。強迫性障害の患者に対し,認知行動療法を動機づける面接場面が逐語で解説されている。
原井宏明. (2012). うつ・不安・不眠の薬の減らし方 (p. 230). 東京: 秀和システム.
ベンゾジアゼピンやSSRIの作用や依存などについて行動薬理学の立場から解説している。実際の患者の体験談を元にして,依存症からの離脱,認知行動療法の適用の仕方を示す。

2013/10/09 , Foreign Language Translation of MI – Trials of translators, Ambivalence of readers, poster presented at MINT Forum Krakow, Poland

Foreign Language Translation of MI – Trials of translators, Ambivalence of readers-
Hiroaki Harai, MD. Japan 1)
Sung Hee Cho, PhD, Korea 2)
Paul Kong, Hong Kong 3)
Ralf Demmel, Germany 4)
MINT IAC, International Advisory Committee (Chair, Ivan Balan Ph.D. USA)
1) Nagoya Mental Clinic, Nagoya, Japan
2) Baekseok University, Department of Counseling, Seoul Korea
3) Substance Abuse Clinic in United Christian Hospital, Hong Kong
4) University of Muenster, Germany

All translation is a compromise-
the effort to be literal and
the effort to be idiomatic;.
Benjamin Jowett

Introduction
Disseminating MI across countries and languages is one of the missions of MINT. Translating books, documents and training materials such as slides for the presentation are indispensable activities for dissemination. In the field of psychological testing, where comparative researches are prevalent, translations of standard measures have now appeared in a multitude of different languages and are often validated across languages. As the researches about MI are about language and communication, there should be scientific researches about translation either. However, no paper has appeared as to “Foreign Language Translation” and “Motivational Interviewing” to date. (Based on the search result of PyschINFO July 2013.)
This paper addresses the trials of the translators and ambivalence or frustrations of readers of the translated documents. Examples of translations into Major European languages, Chinese, Korean and Japanese are reviewed. As there are no comprehensive resources available for translators in MINT, this paper proposes a checklist for future guidance based on other areas of translations.
1 Start and maintain MINT endorsed glossary of key terms
2 Have a network for translators and critics.
3 If possible, have a back translate to English, and check the validity.
The practice of MI translations
MINT has four core values; Inclusivity, Informality, Internationalism and Volunteerism. English is the lingua Franca. All communications within MINT occur in English. However, to achieve inclusivity and informality, communicating one’s own proprietary language is needed. This means taking an initiative to translate key concepts and literatures about MI have reasons for MINT to consider it as a core activity. At the same time, translating MI literatures happens all over the world, not necessarily within MINT. Most of the learners start to learn new methods by reading, and translating English literatures into their own language has a centuries long history to adopt new methods from outside. And this type self learning translations is clandestine, as Non-English literatures are not searchable by Anglophones, and is not recognized by MINTies.
The Rosetta stone of MI
First, I want to start showing how translations look like. I asked MINT IAC (International Advisory Committee) members how MI and its principles are officially translated into non-English languages. The selection of language is based on convenience.
Definitions and key concepts of MI
MI-3 offers three levels of definitions;
Lay definition: A collaborative conversation style for strengthening a person’s own motivation and commitment to change.
Clinical definition: A person-centered counseling style for addressing the common problem of ambivalence about change.
Technical definition: A collaborative, goal-oriented style of communication with particular attention to the language of change, designed to strengthen personal motivation for and commitment to a specific goal by eliciting and exploring the person’s own reasons for change within an atmosphere of acceptance and compassion.
There are two key concepts of MI, OARS and spirit of MI.
OARS: An acronym for four basic client-centered communication skills: Open question, Affirmation, Reflection, and Summary.
Spirit: The underlying set of mind and heart within which MI is practiced, including partnership, acceptance, compassion, and evocation.
These are translated in other languages as follows;
German Motivational Interviewing
Definition für Laien: Motivational Interviewing beschreibt einen vom Geiste der Kooperation getragenen Austausch, der die Förderung der Motivation und der Selbstverpflichtung zur Veränderung zum Ziele hat.
Definition für die Praxis : Motivational Interviewing beschreibt eine personenzentrierte Art und Weise, dem in Beratung und Therapie häufigen Phänomen der Ambivalenz zu begegnen.
Definition für die Wissenschaft : Motivational Interviewing beschreibt einen auf ein definiertes Ziel gerichteten sowie von Akzeptanz und Wohlwollen geprägten Austausch zwischen Patient und Therapeut, in dessen Verlauf die Beweggründe, die den Patienten zu einer Veränderung motivieren könnten, in Erinnerung gerufen und formuliert werden, um sowohl die Motivation des Patienten zu festigen als auch seine Absicht, das jeweilige Ziel tatsächlich zu verfolgen.
OARZ: Ein die vier grundlegenden Fertigkeiten klientenzentrierter Kommunikation beschreibendes Akronym: Offene Fragen, Affirmation, Reflexion, Zusammenfassung
Grundhaltung : Die der Anwendung des Motivational Interviewing zugrundeliegende und durch Partnerschaft, Akzeptanz, Wohlwollen sowie In-Erinnerung-Rufen gekennzeichnete Einstellung des Therapeuten.
French EM, l’entretien motivationnel
Définition pour: L’entretien motivationnel est un mode de conversation basé sur la collaboration pour renforcer la propre motivation et l’engagement vers le changement de la personne.
Définition clinique: L’entretien motivationnel est un counseling centré sur la personne pour intervenir sur le problème commun de l’ambivalence au changement.
Définition technique: L’entretien motivationnel est un style de communication collaboratif orienté vers un but et qui porte une attention particulière au langage de changement. L’intention derrière ce type d’entretien est de renforcer la motivation et l’engagement vers un but spécifique de changement par l’exploration et l’évocation des arguments en faveur du changement dans un atmosphère d’acceptation et de compassion.
OuVER : Questions Ouvertes, Valorisation, Écoute réflexive, Résumer
L’esprit: partenariat, acceptation, compassion, Évocation
Spanish EM, Entrevista Motivacional
¿qué es?: La EM es un estilo de entrevista colaboradora, dirigida a potenciar las capacidades del otro y sus propios motivos para cambiar
definición clínica, ¿para qué sirve?: La EM es un abordaje terapéutico centrado en la persona que permite explorar y resolver la ambivalencia habitual que acompaña los procesos de cambio
Definición técnica, ¿cómo funciona?: La EM es un estilo de comunicación colaborador, dirigido a un objetivo, que pone un interés especial en el lenguaje de cambio. La EM se dirige específicamente a fortalecer la motivación para cambiar, explorando y evocando, los argumentos individuales y propios de cada cual para conseguir ese cambio
PROSA: Preguntas abiertas (Open Questions)- Reflejos (Reflection) Ofrecer Información y Consejo (Ask permission for counselling) S- Sumarios (Summary) A- Afirmación (Affirmation)
Spirit: Colaboración (Partnership), Aceptación (Aceptance), Evocación (Evocation), Compasión (Compassion)
Swedish MI
Lekmannens definition: Motiverande samtal är en samarbetsinriktad samtalsstil som syftar till att stärka en persons egen motivation och åtagande till förändring.
Praktikerns definition: Motiverande samtal är en personcentrerad rådgivningsstil för att ta itu med det vanliga problemet med ambivalens till förändring.
Teknisk definition: Motiverande samtal är en samarbets- och målinriktad kommunikationsstil som riktar särskild uppmärksamhet mot förändringens språk. Den är avsedd för att stärka personlig motivation och åtagande för ett specifikt förändringsmål genom att framkalla och utforska personens egna skäl för förändring inom en accepterande och medkännande atmosfär.”
BÖRS : fyra centrala färdigheter i kommunikation. Minnesakronymen BÖRS:
Bekräfta (Affirmation), Öppna frågor (Open Question), Reflektera (Reflection), Summera (Summary).
Den underliggande andan i MI: Partnerskap, Acceptans (inkluderar; absolut värde, empati, affirmation, autonomistödjande), Medkänsla, Framkallande.
Dutch MG, Motiverende gespreksvoering
Lekendefinitie: Motiverende gespreksvoering is een op samenwerking gerichte gespreksstijl die iemands eigen motivatie en bereidheid tot verandering versterkt.
Definitie voor de professional: Die der Anwendung des Motivational Interviewing zugrundeliegende und durch Partnerschaft, Akzeptanz, Wohlwollen sowie In-Erinnerung-Rufen gekennzeichnete Einstellung des Therapeuten
Motiverende gespreksvoering is een persoonsgerichte manier van hulpverlenen om het veel voorkomende probleem van ambivalentie ten aanzien van verandering aan te pakken.
Technische definitie: Motiverende gespreksvoering is een op samenwerking gerichte, doelgerichte gespreksstijl met bijzondere aandacht voor verandertaal. Het is ontworpen om de persoonlijke motivatie voor en de commitment voor een bepaald doel te versterken door het ontlokken en verkennen van iemands eigen redenen om te veranderen in een sfeer van acceptatie en compassie.
ORBS: Open vragen stellen (Open Question), Reflecterend luisteren (Reflection), Bevestigen, (Affirmation), Samenvatten (Summary)
Spirit : Acceptatie (Acceptance), Partnerschap (Partnership), Samenwerking (Collaboration), Ontlokken (Evocation), Compassie / Mededogen (Compassion).
Chinese: 動機式晤談法 / 動機式面談法 / 動機式會談法 / 動機式訪談法
Definition:
大眾化的定義﹕一個協作性的對話方式,強化一個人自己的動機和作出改變的承諾。
臨床的定義﹕一個以人為中心的諮詢方式,處理對改變的矛盾心態這個常見問題。
學術上的定義﹕一個協作性和以目標定向而特別著眼於改變語言的溝通方式,設計為在一個接納和至誠以當事人為先的氣氛之內,靠著引出和探索一個人自己對改變的理由,強化個人對某特定目標的動機和承諾。
OARS: 開放式問題 (Open Question), 肯定 (Affirmation), 反映 (Reflection), 摘要 (Summary)
Spirits: 合作 (Collaboration), 接納 (Acceptance), 以誠為人 (Partnership), 喚出 (Evocation)
Korean 동기면담 / 변화동기를이끌어내는 면담기법
Definition (정의)
일반적 정의 : “변화 동기와 결단을 견고히 해주는 협동적 대화 스타일”
임상적 정의 : “변화에 대한 양가감정를 다루는 내담자중심 상담 스타일”
기술적 정의 : “수용과 연민으로 내담자 의 변화 이유를 이끌어내고 탐색하여 특정 목표에 대한 동기와 결단을 견고히 하기 위해 고안된, 협동적 목표중심적 의사소통 스타일로서 변화대화에 특별히 주의를 기울인다”
OARS: 내담자 중심 의사소통 스타일의 네가지 기본 기술 : 열린질문하기, 인정해주기, 반영해주기, 요약해주기
Spirit (정신): 동기면담을 실천할 때 기본이 되는 정신과 마음의 틀로서 파트너십, 수용, 연민, 유발 등이다.
Japanese 動機づけ面接 / 動機づけ面接法
一般人向け: 協働的なスタイルの会話によって,その人自身が変わるための動機づけとコミットメントを強める方法
臨床家向け: MIはパーソン中心のカウンセリング技法によって,変化に関するアンビバレンスに伴う共通する問題を明確する方法
治療技法として:MIは協働的かつ目的志向的なコミュニケーションのスタイルであり,変化に関する言語に対して特に注目するものである。受容と深い共感をもたらす環境の中で,人自身がもつ変わる理由を引き出し,探ることによって,その人の動機づけと特定された目標に向かうコミットメントを強める。
OARS: 開かれた質問 (Open Question),是認 (Affirmation) ,聞き返し (Reflection),サマライズ (Summary)
スピリット/精神 MIという態度:パートナーシップ(Partnership), 受容 (Acceptance), 」思いやり (Compassion), 喚起 (Evocation)
ACE協働作業的であること,喚起的であること,自律性を尊重すること。自律 (Autonomy),協働(Collaboration),喚起(Evocation)
Overview of the translators’ efforts
Each translation has its own policy. We can find two major translation styles; 1) Import English term as it is, 2) Translate it. For example, “commitment” is left as it is in Dutch and Japanese. In other languages, it is translated like “l’engagement” in French. Translations of OARS vary in great deal, as OARS itself is a product of convenience only for English speakers. A literal translation of it does not mean anything for other languages. Chinese and Japanese give up to translate OARS. The readers of the translations have to know the English words to see why OARS.
Ambivalence of translator
There are six major contradictory arguments for the best translation.
1. It must give the words of the original./ It must give the ideas of the original.
2. It should read like an original work / It should read like a translation.
3. It should reflect the style of the original. / It should possess the style of the translator.
4. It should read as a contemporary of the original. / It should read as a contemporary of the translator.
5. It may add to or omit from the original./ It may never add to or omit from the original.
6. A translation of verse should be in prose./ A translation of verse should be in verse.
Considering these contradictory arguments, it is easy to find confusions in translations, and it is not a matter of misunderstanding or mistranslation. There is one more concern for foreign language translations. As far as they are expressed in English, the confusions of concepts in MI would be read by others, who may not necessarily be English speakers. However, confusions in Languages other than English can only be found by its speakers. Original authors, Bill Miller and Steve Rollnick will never find the errors or confusions.
Future Suggestion
1 Start and maintain MINT endorsed glossary of key terms
2 Have a network for translators and critics.
3 If possible, have a back translate to English, and check the validity.
4 Establishing a new MINT, Motivational Interviewing Network of Translators.

2014/1/31 動機づけ面接を身につける 日本動機づけ面接協会第2回大会,東京

私が日本におけるMIの先駆者になったのは嬉しいことである。MINT理事にもなり,世界的な視点からMIの普及を考える立場になった。しかし,そのことだけに注目しても人の役には立たない。
私には先駆者を目指したつもりは全くなかった。EBMに従う精神科医・行動療法家であるつもりの私が,肥前療養所から離れ,KATS(菊池アディクショントリートメントサービス)を始めることになった。そこでProject MATCHと出会い,Bill MillerとMINTに導かれ,今のようになった。MIをこれから学ぼうとする人たちがどのようにすれば良いのか,自分自身の経験を振り返り,役立つと思われるエピソードと今後の課題についてお話ししたい。
発表スライド

2014/9/12 現在の精神障害に対する認知療法的アプローチ;その現在とこれから 強迫性障害,14回認知療法・18回摂食障害学会 合同シンポジウム,大阪市

今日,強迫性障害といえばERP(エクスポージャーと儀式妨害)というぐらい,この方法はよく知られるようになっている。儀式妨害とは儀式をしたいという衝動をそのままにし,儀式をしないことである。汚れを広げないようにするための行為も禁止され,消極的回避は積極的に汚す行動に置き換えられる。ERP中は,おぞましさや吐き気などの不快な情動や破滅のイメージなどの恐ろしい思考など患者自身の内的事象を止めたり,避けたり,かわしたり,気ぞらししたりせず,十分に享受し,味わうよう,積極的に関わるよう患者は励まされる。
儀式は単純に止めるという教示で止まるようなものではない。むしろ止めようとすればするほど“したい”という衝動が強くなり,止められなくなる。特にメンタルチェッキングのような頭の中だけで行われている儀式行為に関してはそうである。儀式とは両立しない他の行動を増やすことが役立つ。ハビット・リバーサルや負の練習,などの方法がある。意図的に多種類の強迫観念が連続して起こるようにすることで儀式を妨害することもできる。新しい強迫観念で儀式を中断させるのである。
従来,教科書的には「ERPとは儀式をしないことで強迫観念による不安を減らす方法である」と書かれていることが多い。しかし,不安・不快感低減を目指すことは回避行動を増やすことと機能的に同等である。演者は,不安・不快感を減らすことを目的としてERPをしてはならない,不安・不快感を積極的に起こすためにエクスポージャーをし,それを積極的に味わうために儀式を妨害するのであると説明している。これはACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)と同じ考えに基づくものである。
一般的なERPは入院や10回以上のセッションで行われることが多い。演者はそれを連続3日間に凝縮し,外来集団療法の形式で行うようにした。これを集団集中外来短期治療プログラム(以下,3日間プログラム)と名付けた。これは,①外来通院自体を状況エクスポージャーとして用いる,②自宅の普段の生活環境でのERPを行う,③毎日3日間連続することにより,変化を患者がはっきり分かるようにする,などの特徴がある。プログラムは毎月数人ずつをまとめて行う。プログラムを終えた患者が翌月の患者に対して治療内容と症状の変化を自分自身の体験に基づいて説明するようにした。同じ強迫性障害の患者が治っていく様子を見ることは,ERPに対する動機づけを強める。当日は3日間プログラムの実際について紹介する。
発表スライド

2014/10/11 MI, communication styles and skills trainings; Assertive, positive, behavioral, and Japanese style, at MINT Forum Atlanta

Presenter: Hiroaki Harai, Rachel Green

MI is a collaborative communication style for strengthening a person’s own motivation and commitment to change. As it is a communication style, its practice and learning usually involves some skill training.
Other communication skills trainings are also practiced widely. Assertiveness training, Parent Effectiveness Training, CRAFT, and Non-violent Communication, to name a few. There are also popular principles such as “I-statement” and IFER (I feel, Explanation, Request). Some languages have unique communication styles. For example, Japanese language rarely uses pronouns, which makes “I-statements” awkward if they are applied as it is. For the purpose to be assertive without putting the listener on the defensive, we have to reframe these principles to accommodate to these characteristics in Japanese communication.

This workshop aims at sharing and appreciating notions of these trainings, and the impact of cultural / conventional differences on communication styles in cultural diversity. At the same time, if MI is truly MI in its spirit, it should be meaningful across communications styles or languages. What is the impact of the specific use of MI-language, particularly reflections (which often start with “You…”) on other languages and cultures?

For example;
If your date is late and you are frustrated with him/her, how do you express your feelings and what is the best way to motivate the other to be on time? What models or styles are the best tools to coach the poor lover for each different culture/language?